『遊藝の隊長 粋の大愉快』のご紹介です。

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表紙・裏表紙とも少々傷みはあります。

花柳粋史編 名倉昭文館(心斎橋南詰東入) 明治35年刊

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この時代の読物らしい折込挿絵が入っています。木版刷で、芸者さんらしき女性の髪も緻密に表現されています。

目次より、、、

新唄失恋の外人・相撲ぢんく・とつちりとん・滑稽義太夫・謎がけ・地口合などなど、、、お座敷の座興大全集という内容です。

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こちらは「狐釣り」の様子。

 先づ盃台の上に杯を据へて程よき所に置き、而して細帯の中程を結び罠となし盃台の左右より両人して持つておる、一人は狐となる其人は帯などを狐の尾の如くたらして、偖て用意が出来れば、囃方では三味線を「チンチリトツツン、チリトツツン」と弾き出せば、紐の端を持つ両人は「釣ろよ釣ろよ信太の森の葛の葉を釣ろよ」と囃し云ふ、狐は、「コンコンチキチ、コンチキチ」と言ひながら、細帯の罠をとほして向ふの盃を取るなり、此方の両人は狐に盃をとらさじと、罠にて狐の手首を締めるなり

挿絵の二人のお客がしかけた「罠」を抜けて杯を取る遊びのようです。

落語でもおなじみの「狐釣り」で、囃し声も同じですが、落語の方では旦那が「そっちへ行ったら落とされる」と応じていることから、全く別の遊びであることが分かります。